「リリースの形が、ようやく見えてきた」日
35日目は、開発系の実装とリリース準備を同時に進めた一日でした。
バトル画面への補正表示追加。
セーブデータのバージョン管理基盤の導入。
ビルド作成、アイコン・カーソルの設定、README作成。
やることが多かったですが、気づいたら全部終わっていました。
■ バトル画面に補正表示を追加した
何が変わったか
戦闘前の準備フェーズに、発生した補正をパネルの下部へ積み上げ表示する演出を追加しました。
表示される補正は以下の4種類です。
- 地形防御補正(EFFECT DEF+XX% / DEF-XX%):プラスは緑、マイナスは赤
- 支援攻撃ボーナス(SUPPORT ATK +):シアン
- ジャミング制圧ボーナス(SUPPORT DEF +):シアン
- 包囲成立(FLANKED ATK/DEF -50%):オレンジ
補正が発生しない場合は表示されません。詰めて表示します。
演出のこだわり
ただテキストを出すだけでは面白くないので、出現時に少し工夫しました。
白くフラッシュしながら大きいサイズで出現し、指定の色・通常サイズへ収縮する。
0.2秒程度の短い演出ですが、「補正が乗った」感が出ていい感じです。
InspectorでフラッシュのdurationとスケールのStart倍率をチューニングできるようにしてあります。
包囲表示の文言について
包囲成立の表示に「×½」という表記を使おうとしたのですが、
使用フォントで「×」「½」の両方を表示できず断念しました。
ASCII文字のみで構成した「FLANKED ATK/DEF -50%」に落ち着いています。
英語圏のプレイヤーにも伝わる表現なので、結果的にこちらの方が良かったかもしれません。
最初は雑にTextオブジェクトにとりあえず正しく動いてるか確認できるレベルで実装テストします。

最終的には以下のようになりました。
■ ターンチェンジ回復SEを追加した
回復エフェクト(緑の+N表示)は実装済みでしたが、音が鳴っていませんでした。
HealEffectRoutine()の冒頭にSE再生を1行追加するだけで完了です。
既存の爆発SEと同じパターンなので、影響範囲はUnitController.csのみ。シンプルな修正でした。
■ セーブデータのバージョン管理基盤を作った
なぜ今やるのか
開発中にセーブデータの構造は頻繁に変わります。
フィールドを追加したり、削除したり、型を変えたり。
そのたびにユーザーに「セーブデータを削除してください」と伝えるわけにはいきません。
DEMO版のうちに仕組みを入れておくべき、と判断しました。
設計の方針
基本思想は「読めたら移行、読めなければ削除して初期化」の2段構えです。
起動時
└─ SaveDataMigrator.Migrate()
├─ バージョン確認
├─ 旧バージョン → 移行処理(フィールド補完)
├─ 破損 → 削除して初期化
└─ ダウングレード → 削除して初期化
各JSONファイルに saveVersion フィールドを追加し、アプリ側に現行バージョン定数を持たせます。
public static class SaveDataVersion
{
public const int SAVE_DATA = 1;
public const int SYSTEM_DATA = 1;
}
将来の運用
構造を変えるたびに SaveDataVersion を +1 し、MigrateSaveDataFrom() に移行処理を追記するだけです。
累積適用パターン(if (oldVersion <= N))で書いておけば、v0のデータが来てもv1→v2→v3と順番に全部適用されます。
離れたバージョン間の移行を個別に考える必要がありません。
ちなみに今回、JsonUtility はフィールドが増えても減ってもデフォルト値で黙って読んでくれることを改めて確認しました。
つまりフィールドの追加・削除だけなら「バージョンアップして上書き保存」するだけで十分です。
本当に困るのは型が変わった場合や、JSONとして物理的に壊れた場合だけです。
■ ビルド作成と各種設定
Company Name / Product Name を英数字に統一した
ビルドを作る前に、Player Settingsを整理しました。
日本語のCompany Name・Product Nameをそのまま使うと、
中国語環境のWindowsで文字化けや起動失敗のリスクがあります。
| 設定項目 | 変更前 | 変更後 |
|---|---|---|
| Company Name | スタジオ白猫斎・くそげ工房 | StudioHakubyousai |
| Product Name | 鋼鉄の交響曲 -Symphony of Steel- | SymphonyOfSteel |
Company Nameを変えるとpersistentDataPath(セーブデータの保存先)も変わります。
DEMO版初回リリースのこのタイミングで変えておかないと、
正式版リリース後に変えた場合、既存ユーザーのセーブデータが消えます。
今変えておいて正解でした。
アイコンとカーソルを設定した
どちらもChatGPTで生成しました。
アイコンは512×512のピクセルアート風戦車画像。
ヘックスグリッドの背景に戦車のシルエット、という構成で、ゲームの雰囲気が伝わりやすいデザインになっています。
カーソルは64×64のシェブロン(階級章)モチーフの矢印。
ミリタリー感があってゲームに合っています。
カーソルはPlayer SettingsだけではなくコードでもCursor.SetCursor()を呼ぶ必要がありました。
Unityあるあるですね。
以下はアイコン画像です。

ビルドサイズについて
ビルドフォルダの解凍後サイズは約679MB。
思ったより大きいと感じましたが、中国語フォントが130MB超あることが判明しました。
これはFont Assetの文字セットを使用文字だけに絞れば大幅削減できます。
ただしDEMO版はレイアウトが完成しており今から変更するのは手間なので、正式版で対応する予定です。
ZIP圧縮後は約254MBまで減りました。予想より圧縮が効いて良かったです。
README.txtを作成した
日本語・英語・中国語の3言語を1ファイルに収録しました。
記載内容は以下の通りです。
- ゲーム概要・動作環境・起動方法
- 操作説明(マウスオンリー、左クリック決定・右クリックキャンセルが基本)
- 注意事項・免責事項
- クレジット(BGM:PeriTune様、SE:効果音ラボ様、フォント、AI開発支援)
AI開発支援については Claude・ChatGPT・Gemini の3つを記載しています。
今やAIなしでの個人開発は考えられないので、きちんとクレジットしておきたいと思いました。
■ 現在の残タスク(35日目時点)
| カテゴリ | 項目 | 状況 |
|---|---|---|
| 配布準備 | BOOTH商品ページ作成 | 未対応←次回最優先 |
| Steam | KYC審査 | 審査中(〜7営業日) |
| Steam | 30日待機 | 進行中(〜5/17) |
| 配布準備 | エンディング告知差し替え | 公開直前でOK |
| 正式版 | 中国語フォント最適化 | 5/17以降 |
執筆後記
今日は「実装」と「リリース準備」を同時に走らせた一日でした。
バトル画面の補正表示は、ずっと「余力があれば」と先送りにしていた機能です。
やってみたら思ったより工数がかからず、演出もいい感じに仕上がりました。
先送りにしていた自分を少し反省しています。セーブデータのバージョン管理は、地味ですがリリース前に必ず入れておくべき仕組みでした。
ユーザーに「フォルダのファイルを消してください」と伝える未来を回避できました。ビルドも出来た。READMEも書いた。
次はBOOTH商品ページを作れば、DEMO版のリリースが現実になります。
もう少しです。
