この4日間(6/17〜6/20)は、ゲームとしての終盤部分と公開準備を一気に進めた期間だった。
同盟締結・破棄の演出を作り直し、季節イベントを入れ、ゲームクリア演出やゲームオーバー演出を整え、EndScene本体とエンディングロールも実装した。さらに、ビルド確認、Readme、ライセンス表記、ZIP梱包、BOOTH商品登録まで進み、最終的に『王国創世記 -Kingdom Chronicle-』無料版 v1.0.0 をBOOTHで公開した。
長く作ってきたものが、ようやく「配布できる形」になった。
今回は50〜53日目のまとめになる。
■ 50〜53日目のまとめ
大きく分けると、以下の作業を行った。
- 50日目(6/17):同盟締結・破棄演出の大改修、AI謀略の被害報告、友好度・信頼度仕様の見直し、季節イベント実装
- 51日目(6/18):ゲームクリア演出、君主捕縛告知、期限切れターン修正、戦争フェーズカットイン実装
- 52日目(6/19):カーソル制御、拠点数連動BGM、特技ログの網羅、AI序盤バランス調整、EndScene本体実装
- 53日目(6/20):ゲームオーバー演出、勝利エンディングロール、ブランド整理、BOOTH無料版 v1.0.0 公開
前回までは、戦争演出や結果フェーズ「評定」など、ゲーム中の見せ方を大きく整えていた。
今回はそこからさらに進んで、外交・季節・終局・配布までをつなげている。
ゲーム本編の終わり方を作り、プレイヤーが最後まで遊んだ後の表示も整え、最終的に配布ビルドとして出せるところまで持っていった。
■ 50日目(6/17):同盟締結・破棄演出の大改修
50日目は、同盟締結・破棄演出の作り直しから始まった。
それまでの同盟演出は、ジャーナルログのような横長の帯で表示していた。
ただ、実際に見てみると、「誰と誰が同盟したのか」「どの同盟が破棄されたのか」が直感的に伝わりにくかった。
外交は戦略SLGの大事な要素なので、ここはもう少し見せ方を強くしたかった。
そこで、演出を3ステージ構成に作り直した。
Stage 1 は中央コンパクトカード化。
画面中央に小さなカードを出し、勢力A名、封蝋、勢力B名、そして「同盟を締結」「同盟を破棄」という動詞を見せる形にした。
横スライドの帯ではなく、フェードインとスケールポップで出す形にしている。
見た目としてはかなり分かりやすくなったと思う。
Stage 2 は、演出中に該当2勢力の拠点を地図上で点滅させる処理。
カードだけだと、どの勢力か名前を読む必要がある。
しかし地図上の拠点も点滅すれば、「あの勢力とあの勢力の関係が変わった」と分かりやすい。
カメラ移動まではせず、今見えている地図上で該当勢力を光らせる方針にした。
Stage 3 は、⑥入力フェーズのホバー表示に同盟勢力情報を追加する処理。
勢力にマウスを乗せたとき、その勢力の同盟相手も表示され、同盟拠点が薄く点滅する。ただし、これはIdle時だけに限定した。
計略や同盟などの勢力選択モード中に同盟勢力まで点滅すると、選択対象が分かりづらくなるためだ。
演出としてはまだ磨く余地があるが、同盟関係の見え方はかなり改善された。
■ 滅亡演出の仕上げ
同じ50日目には、滅亡演出も仕上げた。
前回、勢力滅亡の告知を専用パネル Panel_Annihilated に分離した。
今回はそこに、楕円フェード、文字の砕け散り、SEを追加している。
勢力滅亡は戦略SLGにおける大きな節目だ。
ただ「○○が滅亡しました」とログに出すだけでは少し軽い。
画面中央で告知し、文字が崩れるように消え、SEが鳴る。
それだけで、ひとつの勢力が消えた重みが少し出る。
派手すぎる必要はないが、淡白すぎるのも避けたい。
このあたりのバランスを取りながら、滅亡演出を専用イベントらしく整えた。

■ AI謀略の被害報告と情報表示改善
50日目には、AIの計略や引抜を受けたときの報告も見直した。
これまでは、計略や引抜が成功しても、隠密行動として標的側に通知しない扱いだった。
ただ、実際に遊ぶと、いつの間にか数値だけが変わっているように見えてしまう。
そこで、成功した事実そのものはプレイヤーへ通知するようにした。
計略成功の場合は、「何者かより計略を受けた」という形で、実行勢力は不明にする。
引抜の部分成功では、配下に動揺が広がっていることを通知する。
引抜の完全成功では、配下武将が出奔したことを報告する。
つまり、成功効果そのものは隠密だが、被害が発生した事実はプレイヤーに見せるようにした。
これはかなり大事だと思う。
プレイヤーから見ると、数字が変わる理由が分からないのが一番ストレスになる。
相手が誰かは分からなくても、「何かをされた」という事実が分かれば、ゲームとして納得しやすい。
また、コマンド画面では開発上限値の表示や、褒賞ボタンの無効化条件も整えた。
国力が上限を超えていて追加開発できない場合は赤字で分かるようにし、忠誠100や資金不足のときには褒賞ボタン自体を押せないようにした。
押してから「実行できません」ではなく、押す前に分かるようにする。
地味だが、操作感としてはかなり大事な改善だ。
■ 友好度・信頼度仕様とAI同盟破棄の拡張
50日目には、友好度と信頼度の仕様も見直した。
外交まわりは、ゲーム全体の展開にかなり影響する。
同盟が強すぎると盤面が固まり、同盟が弱すぎると外交が空気になる。
そこで、友好度や信頼度の上がり方、自然減衰、出陣によるペナルティ、破棄時の名声低下などを整理した。
AIの同盟維持や破棄判断も拡張している。
具体的には、AI同盟破棄に新しい経路を追加した。
ひとつは、大きな同盟に対抗するために、既存の同盟を切って独立するような動き。
もうひとつは、大勢力が用済みになった弱小同盟を切って制圧へ向かうような動き。
もちろん、毎回そう動くと極端すぎるので、条件や確率は調整している。
ただ、AIが同盟をただ維持するだけでなく、状況に応じて関係を組み替えるようになったのは大きい。
外交が盤面を動かす要素になってきたと思う。
■ セーブスロットUIのリッチ化
50日目後半では、セーブスロットUIもリッチ化した。
これまでのセーブスロットは、必要な情報は出ていたが、見た目としてはまだ素朴だった。
今回は、難易度をテキストから画像表示へ変更し、プレイヤー勢力の色、季節アイコン、季節カラーも表示するようにした。
空スロットとデータありスロットの表示も、グループ単位で切り替える形にしている。
セーブロード画面は、プレイヤーが意外とよく見る場所だ。
特に戦略SLGでは、複数セーブを使うことも多い。
どのデータが何年目で、どの季節で、どの勢力かが見やすくなったのは良い改善だと思う。
■ AI鞍替えロジック
同じく50日目には、AIの鞍替えロジックも実装した。
これまでAIは、同盟枠が満杯の場合、外交判断で即returnしていた。
そのため、同じターンに「既存同盟を破棄して、新しい同盟を組む」という動きができなかった。
しかし③決算側では、破棄から新同盟への流れは既に処理できるようになっていた。
そこで、AIが破棄を発行した直後、資金と未行動武将がいれば、そのまま通常の外交判断をもう一度回すようにした。
つまり、AIも同盟の組み替えができるようになった。
戦略SLGとしては、これはかなり自然な動きだと思う。
古い同盟を切って、新しい相手と手を組む。
プレイヤーだけでなくAIもそれを行えることで、外交の動きに少し厚みが出る。
■ 季節イベントの実装
50日目の大きな成果として、季節イベントも実装した。
イベントは、豊作、凶作、大雪、台風、疫病、反乱の6種類。
季節や民忠などの条件に応じて発生する。
豊作や凶作は秋の収入に影響する。
大雪や台風は国力を下げ、台風は民忠にも影響する。
疫病は兵数を減らし、反乱は兵数と国力に被害を与える。
発生は1ターン1件までで、対象勢力は1〜3勢力を抽選する。
イベントは、戦略SLGにおける「盤面のゆらぎ」だと思う。
プレイヤーやAIの意思だけではなく、季節や災害によって状況が変わる。
それによって、毎回同じような展開になりにくくなる。
また、プレイヤーが被害を受けた場合は、イベント・AIタブにログを出し、さらにPanel_Eventで演出も表示するようにした。
武将発見カードと同じように、結果パネルの積み上げ中にイベント演出が挟まる形だ。
季節イベントが入ったことで、ゲームの世界が少し生き物らしくなった。
■ 出陣バグ修正と進軍報告
50日目には、出陣まわりのバグ修正も行った。
迎撃中の拠点へ出陣できてしまうケースを修正し、処理上の矛盾を防いでいる。
また、出陣中の配下については、毎ターン進軍報告を出すようにした。
戦略SLGでは、出した命令が次のターン以降も続いていることをプレイヤーに分からせる必要がある。
特に出陣は、命令して終わりではなく、戦争解決まで複数ターンにまたがる。
「誰がどこへ向かっているのか」が毎ターン見えるだけで、状況把握がしやすくなる。
■ 51日目(6/18):君主捕縛告知とゲームクリア演出
51日目は、ゲーム終了まわりの最低実装ラインを固める作業に入った。
まず、君主捕縛時の告知を整理した。
拠点が0になって滅亡した場合は、従来通り「○○が滅亡しました」と表示する。
一方で、プレイヤー君主が捕縛されてゲームオーバーになる場合は、「○○の君主が捕縛されました」と表示するようにした。
滅亡と君主捕縛は、どちらもゲームオーバーにつながるが、意味が違う。
拠点を失って滅んだのか、君主を捕らえられて終わったのか。
ここを分けて表示することで、終局の理由が分かりやすくなった。
次に、ゲームクリア演出 Panel_Clear を実装した。
対象は、全拠点制圧、同盟勝利、期限切れ勝利、期限切れ敗北。
滅亡や捕縛敗北は、まずPanel_Annihilatedで告知される。
Panel_Clearでは、勝利と敗北で背景スプライトやメッセージ色を切り替えるようにした。
暗幕フェードイン、パネル登場、アクセントFX、メッセージ、完了ボタンという段階リビールで表示する。
勝利なら少し明るく、敗北なら重めに。
まだモック的な部分もあるが、ゲーム終了時の最低限の流れが見えるようになった。

■ 期限切れターンの流れ修正
51日目には、期限切れターンの仕様取り違えも修正した。
旧実装では、最終ターンの④結果フェーズで即終局していた。
そのため、最終ターンのコマンド入力が処理されず、実質1ターン短い状態になっていた。
これはかなり重要な修正だった。
正しい流れはこうだ。
最終ターンは、通常通り⑥コマンド入力できる。
その次のターンが「期限切れ」ターンになる。
期限切れターンでは、最終ターンに出したコマンドの処理を②③④まで流し、④の確認で終局する。
⑤AI結果や⑥入力フェーズには進まない。
また、出陣は2ターン後解決なので、最終ターンに出しても期限切れに間に合わない。
そのため、最終ターンでは出陣を無効化した。
この修正で、プレイヤーは最終ターンまできちんと行動できるようになった。
期限切れ勝敗があるゲームでは、こういう1ターンの扱いがかなり大事になる。
■ ターンチェンジ演出と戦争フェーズカットイン
51日目には、ターン進行の演出順も見直した。
ターンチェンジ演出をどこで出すか、戦争フェーズをどう見せるかを調整している。
特に、戦争フェーズに入る前のカットイン Panel_WarPhaseIntro を実装した。
戦争が発生したとき、いきなり戦争アイコンへズームするのではなく、一度「開戦」のようなカットインを挟む。
これにより、戦争フェーズへ入る区切りが分かりやすくなった。
その後、ユーザー側で見た目の調整も行っている。
集中線のトーンを落とし、暗幕を追加し、全体を少し重厚でシリアスな方向へ寄せた。
戦争フェーズの入り方は、トレーラーや動画でもかなり目に入る。
ここを整えられたのは良かった。
■ 52日目(6/19):カーソル制御と拠点数連動BGM
52日目は、まず演出中のカーソル表示を制御した。
録画や演出中に白いカーソルが映り込むと、かなり気になる。
そこで、④結果フェーズと⑥入力フェーズ以外では、基本的にカーソルを非表示にするようにした。
ただし、クリックによるスキップはそのまま受け付ける。
ゲーム終了演出では確認ボタンを押す必要があるため、カーソルを表示に戻す。
このあたりはかなり細かいが、映像として見たときの印象には大きく効く。
次に、メインBGMをプレイヤーの拠点数に応じて切り替えるようにした。
5段階の通常BGMに加え、シナリオの過半数を支配したときの専用BGMを用意している。
拠点数が少ない序盤、中盤、終盤、そして勝ちが見えてきた状態で、BGMが変わる。
これはかなり良い。
戦略SLGは、盤面が変わっても画面の見た目が大きく変わらないことがある。
だからこそ、音楽で進行感を出せるのは大きい。
勢力が大きくなり、勝利が近づいたときにBGMが変わると、プレイヤーの気分も変わると思う。
■ 特技の全数精査と発動ログの網羅
52日目の大きな作業として、特技システムの全数精査も行った。
きっかけは、「特技が発動しているのに、何も見えない特技はないか」という疑問だった。
調べてみると、効果が未実装の死に特技や、発動条件を無視してセリフが出るバグが見つかった。
具体的には、義心の効果未実装や、守護神・不屈の発動条件バグなどを修正した。
さらに、これまで発動が見えていなかった特技群にもログを追加した。
計略、外交、捜索、引抜、義侠、達人、名馬、潜伏逃亡など、発動しているのにプレイヤーから見えにくかったものを可視化している。
これにより、全42特技が「効果あり」かつ「発動が見える」状態に揃った。
これはかなり大きい。
特技は武将の個性を出す重要な要素だ。
せっかく発動しても、プレイヤーが気づかなければ意味が薄い。
ログや演出で見えるようにすることで、武将の能力や個性がプレイヤーに伝わりやすくなった。
■ AI序盤バランス調整
52日目には、AIの序盤バランスも見直した。
まず、現行のAI決定木や経済式を整理し、どこから「AI同盟が強すぎる」「序盤から攻められる」という所感が出ているのかを確認した。
その結果、同盟実行率と出陣ゲートが大きな要因だと分かった。
旧仕様では、AIの同盟数が0の場合、同盟行動が100%になっていた。
これだと、1ターン目からほぼ確実に同盟が発生しやすい。
そこで、同盟0のときは60%、同盟1のときは40%に変更した。
同盟しなかった場合は親睦へ回る。
これにより、「毎回必ず同盟する」という確定感を減らした。
また、AI出陣も年次係数を入れた。
1年目は低確率、2年目は中確率、3年目以降は通常確率。
これにより、「1年目は絶対安全」でもなく、「序盤から毎回攻められる」でもない、少し揺らぎのある動きにした。
AIの調整はまだ仮値だが、かなりプレイ感に関わる部分だ。
■ EndScene本体実装と導線統一
52日目後半からは、EndScene本体の実装に入った。
最初に作った形では、ManagerEndに画像やテキストなどの素材を直接持たせていた。
しかし、ユーザー方針として、Managerは制御に専念し、素材はパネル側に持たせるべきという判断になった。
そこで設計を見直した。
Canvas_End配下に、Panel_ClearResult と Panel_Gameover の2パネルを置く構成にした。
Panel_ClearResult は、勝利全般と期限切れ敗北を担当する。
Panel_Gameover は、君主捕縛や滅亡のゲームオーバーを担当する。
MainSceneからEndSceneへのデータ受け渡しは、DTOのような入れ物クラスで行う。
EndScene側のスクリプトは、MainSceneのロジックに依存しない。
これは大事な設計方針だと思う。
シーンをまたぐ処理は、依存関係が雑になると後で崩れやすい。
EndSceneはEndSceneとして独立させ、必要な結果だけを受け取る。
この方向で作り直した。
さらに、ゲームの終局導線も統一した。
全終局を、まずPanel_Clearへ通し、そこから終幕ボタンでEndSceneへ遷移する形にした。
滅亡や捕縛の場合も、告知のあとに敗北Panel_Clearを挟み、EndSceneへ向かう。
これにより、終わり方の流れが統一された。
■ Panel_Gameoverの段階演出
52日目の後半では、Panel_Gameoverの演出も実装した。
ゲームオーバー時には、GAME OVERの8文字を1文字ずつ横めくりで表示する。
その後、結果テキストが横波のように揺れながら浮かび上がり、最後にPUSH ANY KEYがゆっくり明滅する。
最初は縦揺れだったが、実機で見ると少し違和感があったため、横波のリビールに作り直した。
この横波表現のために、TextMirageRevealという再利用部品も作っている。
ゲームオーバーは、ただ暗くするだけではなく、少し重く、少し余韻がある表示にしたかった。
実機では、滅亡・捕縛からEndSceneへ入り、Panel_Gameoverを表示し、PUSH ANY KEYでTitleへ戻るところまで確認した。
ゲームオーバー経路は、これで完成扱いにできる。
■ ClearResult最終状況リビール
続いて、勝利や期限切れ敗北で表示する Panel_ClearResult の最終状況リビールも実装した。
Stage 1では、まず君主の全体画像、君主名、勢力名を表示する。
次に、国力、資金、兵数、訓練度、民忠、諜報力、名声、拠点数の8項目を順に表示する。
最後に結果文を表示する。
これにより、ゲーム終了時の最終状況が見えるようになった。
戦略SLGでは、クリア時に「最終的にどんな国だったのか」を見せるのは大事だと思う。
単に勝利しました、敗北しました、だけでは少し寂しい。
最後の時点で、どれだけの国力があり、どれだけの拠点を持っていたのかが見えると、遊んだ結果としての手触りが残る。
勝利時は、この後さらにエンディングロールへ進む予定にした。
■ 53日目(6/20):勝利エンディングロールの実装
53日目は、まずEndSceneの勝利エンディングロールを実装した。
Panel_ClearResultのStage 1で最終状況を表示した後、勝利エンドではそのままエンディングロールへ進む。
エンディングロールは3フェーズ構成にした。
まず、君主画像やステータス表示を左右へ開き、中央にスペースを作る。
次に、クレジットを下から上へスクロールする。
最後に、全画面の締め表示へ切り替え、FINと案内テキストを表示する。
FINについては、ただフェードインするだけではなく、書き込み風に描かれる演出を入れた。
そのために、FIN書き込み用のUIシェーダも新設している。
さらに、描き順マップを手作業で作らなくて済むように、prep_sprite.pyにグラデーション生成機能も追加した。
こういう小さな道具を作っておくと、演出素材を作るときにかなり楽になる。
エンディングロール中の案内文も、日本語・英語で確定した。
無料版であること、Steamサポート版を予定していること、開発ブログやXへの導線、バグ報告や感想の案内などを入れている。
これで、勝利エンドも一通り最後まで流れるようになった。
■ ブランド整理とクレジット整合
53日目には、ブランド表記やエンドロールのクレジットも整理した。
著作権者は「スタジオ白猫斎 / Studio Hakubyousai」。
くそげ工房のローマ字表記は「Atelier KUSOGE」。
エンドロールとストア文面の表記ゆれを確認し、矛盾を整理した。
また、ACE-Stepが音楽とAI支援の両方に重複掲載されていた部分を整理し、音楽側へ集約した。
オープンソースやフォントのクレジットも追加した。
ゲームを配布する段階になると、こういう表記まわりも避けて通れない。
開発中は後回しにしがちだが、公開前には必ず整える必要がある。
今回は、エンドロール、ストア文面、Readme、ライセンス表記の整合をかなり見直した。
■ 実機確認の総ざらい
53日目には、実機確認の台帳も総ざらいした。
ここまで大量の機能を実装してきたため、確認済みなのか、まだ未確認なのかが混ざりやすくなっていた。
確認済みのものを再度未確認扱いして、何度も同じ確認を求めるような運用ミスも出ていた。
そこで、CLAUDE.md側の実機確認台帳を整理し、実機確認済みの項目を漏れなく反映した。
特に、ズームや拠点モード、カーソル制御、Panel_Clear導線、EndScene、難易度通しプレー、6種類の勝敗エンド、セーブロード、全国版クリア解放など、重要な項目を確認済みとして整理した。
これは開発そのものではないが、かなり大事な作業だった。
終盤になるほど、未確認項目の管理が重要になる。
「もう確認したもの」を何度も確認し直すのは時間を浪費する。
逆に「まだ確認していないもの」を確認済みだと思い込むのは危険だ。
この整理で、かなり見通しが良くなった。
■ 戦争演出の色透け修正と初回起動言語判定
53日目には、配布前の不具合修正も行った。
ひとつは、戦争演出時に勢力図モードの色が透けてしまう問題。
戦争フェーズに入るとき、地図が勢力図モードのままだと、勢力色オーバーレイが演出に残ってしまっていた。
そこで、ターン跨ぎや戦争演出開始時に拠点モードへ戻すようにした。
演出は、表示前提を自分で整えるべきだという考え方だ。
もうひとつは、初回起動時の言語自動判定。
これまでは初期言語が英語固定になっていた。
そこで、初回起動時だけ、OSの言語が日本語なら日本語、それ以外なら英語に設定するようにした。
2回目以降は、ユーザーがオプションで選んだ言語を上書きしない。
日本語・英語対応のゲームとして、かなり自然な挙動になったと思う。
■ BGM起動レースの修正
配布ビルド確認では、拠点数連動BGMがビルドでだけ鳴らない問題も出た。
Editorでは問題なくても、ビルドでだけ初期化順の問題が出ることがある。
今回は、BGMの起動タイミングと参照準備の競合が原因だった。
最終的に修正し、再ビルドでBGMが鳴ることを確認した。
これはかなり重要な教訓になった。
Editor確認とビルド確認は別物。
特に初期化順に依存する処理は、ビルドで初めて顕在化することがある。
リリース前には、必ず実際の配布ビルドで確認する必要がある。
■ BOOTH配布ビルドの梱包
53日目の大きな作業として、BOOTH配布用のビルド梱包も行った。
Windows x64ビルドを作成し、配布フォルダへ複製。
Player Settingsの会社名、製品名、解像度、バージョン、シーン順なども確認した。
梱包時には、いくつか注意点があった。
まず、Unityが生成する「DoNotShip」と名前の付いたBurstデバッグ情報フォルダは配布対象から削除した。
次に、同梱DLLに対するLICENSES.txtを作成した。
さらに、ZIPのパス区切り文字の問題にも対応した。
PowerShell標準の圧縮だと、ZIP内のパス区切りがバックスラッシュになり、環境によって階層が壊れる可能性がある。
そこで、エントリ名を手動でスラッシュに正規化してZIP化する方式にした。
Readme.txtも作成した。
解凍してから起動すること、未署名アプリのSmartScreen警告への対応、BGM、フォント、AI利用、無料完全版であること、Steamサポート版予定などを記載した。
こういう配布まわりは、地味だがかなり大事だ。
ゲームが完成していても、配布物として不備があると、プレイヤーが困る。
■ BOOTH無料版 v1.0.0 公開
そして、53日目の最大の成果として、『王国創世記 -Kingdom Chronicle-』無料版 v1.0.0 をBOOTHで公開した。
商品名は、
王国創世記 -Kingdom Chronicle-(無料版)
価格は0円。
カテゴリはPCゲーム、全年齢。
商品説明、タグ、商品画像、ダウンロードZIPを登録し、公開まで完了した。
公開直後は検索に出なかったが、これはBOOTH側の検索インデックス反映待ちだった。
直URLでは表示されており、その後、検索にも掲載された。
これでローンチ完了。
長く作ってきたゲームが、ついに外部からダウンロードできる状態になった。
まだSteamサポート版は別トラックとして残っている。
バランス調整やビルドサイズ最適化など、今後やることもある。
それでも、無料版を公開できたことは大きな区切りだ。
https://atelier-ksg.booth.pm/items/8529719

■ 現時点の開発状況
カテゴリ 状況
同盟締結・破棄演出 ✅ 中央カード+地図点滅+ホバー同盟表示まで実装
滅亡演出 ✅ 専用パネル+追加演出まで実装
AI謀略の被害報告 ✅ 被害事実をイベント・AIタブへ通知
友好度・信頼度仕様 ✅ 自然減衰・出陣ペナルティなどを整理
AI同盟破棄・鞍替え ✅ 破棄後の新同盟判断まで実装
セーブスロットUI ✅ 難易度画像・勢力色・季節アイコン対応
季節イベント ✅ 豊作・凶作・大雪・台風・疫病・反乱を実装
ゲームクリア演出 ✅ Panel_Clearを実装
期限切れターン処理 ✅ 最終ターン入力→翌期限切れ処理へ修正
戦争フェーズカットイン ✅ 実装・見た目調整済み
カーソル制御 ✅ 演出中の映り込み対策を実装
拠点数連動BGM ✅ 5段階+過半数到達BGMを実装
特技システム ✅ 全42特技の効果・発動可視化を整理
AI序盤バランス ✅ 同盟率・出陣率を調整
EndScene ✅ Gameover / ClearResultの2パネル構成へ整理
Panel_Gameover ✅ 通し実機確認済み
Panel_ClearResult ✅ 最終状況リビール実装
勝利エンディングロール ✅ 実装・実機確認済み
初回起動言語判定 ✅ OS言語で日本語/英語を自動初期化
BOOTH無料版 v1.0.0 ✅ 公開済み
Steamサポート版 ⬜ 審査・公開・版分け設計は別トラック
ビルドサイズ最適化 ⬜ Steam版前の検討候補
バランス本決め ⬜ 継続テストプレーで調整
■ 次回の作業予定
大きな区切りとして、BOOTH無料版 v1.0.0 の公開まで到達した。
次回以降は、まず告知運用が必要になる。
Xでの告知、日本語・英語での投稿、ブログ記事、反応を見ながらの再告知などを考えていきたい。
開発面では、Steamサポート版の版分け設計が次の大きなテーマになる。
無料版との差分として、追加武将や図鑑ページなどをどう扱うか。
STEAM_EDITIONのような分岐をどう作るか。
このあたりを整理する必要がある。
また、ビルドサイズ最適化も検討したい。
現状では、テクスチャやTMPフォントSDFアトラスがかなり大きい。
無料版公開を優先して今回は見送ったが、Steam版前には整理したい。
そして、バランス調整も引き続き必要だ。
AIの序盤行動、外交、出陣、季節イベント、BGM切替など、実際に遊びながら見ていく必要がある。
ただ、まずはひとつ大きな区切りを越えた。
『王国創世記 -Kingdom Chronicle-』無料版、公開完了。
ここまで来た。
執筆後記
50〜53日目は、開発というより「仕上げ」と「公開準備」の密度が高い期間だった。
同盟演出を直し、季節イベントを入れ、クリア演出を作り、ゲームオーバー演出を作り、エンディングロールを作り、Readmeとライセンスを整え、ビルドを梱包し、BOOTHへ公開した。
かなり長い道のりだったが、ようやくゲームを外へ出せるところまで来た。
もちろん、これで終わりではない。
Steamサポート版、バランス調整、告知、追加要素、改善作業はまだ続く。
それでも、無料版 v1.0.0 を公開できたことは大きい。
ひとまず、ここまで作ったゲームが、誰かの手元で動く状態になった。
引き続き『王国創世記 -Kingdom Chronicle-』を育てていきたい。
